セルフステアを生む3つのポイント
前輪に自然な蛇角が付いたスムーズなライディングの実現。それは、ハンドルや車体にひねるような力を与えないこと。前輪がとる挙動にいちいち気を使わないこと。前輪ではなく後輪に意識を集中してロール軸を念頭におきます。そして、この軸を中心にした操作でリーンすることです。
この3つのポイントを押さえておけばいかなる状況下でも危うい運転になることはまずありません。前輪がスリップして転倒してしまったりハンドルが急に切れ込むことのない、安定した自然なニュートラルステアにより、スポーツ性が高く気持ちの良いハンドリングが堪能できることでしょう。
たいていのハーレーであれば元々が後輪荷重ですから操作に関してはさほど配慮する必要はありません。しかし、モデルによっては若干上半身が起きたライディングポジションのタイプもありますが、その場合前輪が後から付いてくるもたついた印象を受けにくいものです。また、レーサー系カスタムなどの車体に覆いかぶさるようなライディングポジションのタイプだと、ハンドル操作などの挙動が両腕や肩などの上半身に直接伝わるため、前輪に蛇角が付く動きが人一倍気になります。このように車種によっては違いが生じることも頭に入れておきましょう。
後輪に連動したステア追従
スムーズな走りの実現には、後輪に連動した滑らかなステア追従がキモとなります。つまり、セルフステアで車体のバランスが取れた感覚をいち早く入手することです。それにはまず、比較的自分が安心して曲がれるコーナーを見付けて、何度も反復して練習しながらコツを掴みます。すると、自然と「バイク」と「特性」の関係が分かってくるようになりますから、除々にステップアップして、コーナー角や大きさの違う他の場所でも練習を積んでいきます。焦らず丁寧に反復することで、状況に応じたバイクのバンクスピードや、その際の体の位置などがおのずと身につくはずです。
◆ 【リーンの操作】他のポイントも合わせてご覧ください ◆
前輪の動きを邪魔しないニュートラルステア
◇ オーバー/アンダーステアの傾向への対処
◇ ニュートラルステアを保つ
◇ 自然なステアバランスを保つ
◇ 重心とステアリングヘッドを結んだ軸
◇ ロール軸を中心にリーンする
◇ 曲がるときは車体に余計な力を加えない
◇ ロール軸を活かしたライディング
◇ ロール軸に逆らわず後輪荷重で走る
◇ 前輪のセルフステアを邪魔しないこと
◇ セルフステアを生む3つのポイント
◇ セルフステアの特性は状況により変化
向き変えのリーンを極める
◇ リーンの基本をおさらいする
◇ リーンの入力はキッカケ時のみ
◇ リーンでは積極的にリアステアを作る
◇ バイクは後輪で曲がる
◇ 浅いバンク角で強く曲がる
◇ リアステアとステアリングレスポンス
◇ 向き変えを行い、再度リーンする
◇ 向き変えはリーンのキッカケ入力が肝心
◇ 進入時にブレーキを一気にリリース
◇ ステアしやすくなるブレーキングリリース
◇ 後輪荷重でリアステアを生む
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