【ハーレー基礎知識】エンジンオイルにはどんな種類があるの？

Ｑ．エンジンオイルにはどんな種類があるの？

2014年7月13日 Category - ハーレー基礎知識 Comment : 0

Ａ．主に鉱物油、部分合成油、化学合成油に分けられます。

エンジンオイルは製造過程の違いで３種類に分類できます。

・鉱物油

・部分合成油（半化学合成油）

・化学合成油

一般的に、鉱物油→部分合成油→化学合成油の順で価格が上がるのと同時に、パフォーマンスもアップしていきます。ひと昔前までは純正指定のオイルは鉱物油でしたが、現在は化学合成油の「SYN3」も指定にラインナップされています。

なぜ以前は化学合成油が指定に入っていなかったのかと言えば、そのハイパフォーマンスかつ浸透性が高い性格上、オイルがガスケットから滲み出てきてしまっていたからです。また、エボリューション以前のエンジン内部は今に比べると各部品の精度が低かったために、オイルのポテンシャルが勝ってしまったのです。結果的に各部から漏れてしまい、十分な潤滑ができないという現象が起きたのです。しかし、現在のハーレーはそうした諸問題を払拭する完成度を誇っていますので、当然オイルの中で最高峰の化学合成油に対応しているというわけです。

３種類のオイルの特徴

鉱物油

バイクのエンジンオイルは原油を精製したナフサというものから作られます。そして、このナフサに添加剤などを加えていないものが「鉱物油」です。

「SYN3」でないハーレーの純正エンジンオイルはこの鉱物油です。エンジンをそれほど高回転まで回さないハーレーとの相性が良いオイルで、コストパフォーマンスにも優れています。成分が化学合成油と比べると粗めですので、エンジン内の各パーツのクリアランスが最新モデルほどタイトでないエボリューション以前の車両などにマッチします。

部分合成油

部分合成油は、鉱物油のコストパフォーマンスと化学合成油の機能性を持ち合わせたオイルです。そういう意味では、鉱物油と化学合成油の中間に位置するバランスの良いオイルといえるかもしれません。

「粒子の細かい化学合成油ではオイル漏れが心配」「手ごろな値段で化学合成油のパフォーマンスを体感してみたい。そんなハーレー乗りに試してもらいたいオイルです。ただし、鉱物油や化学合成油ほど商品ラインナップが揃っていないのが残念なところです。

化学合成油

化学合成油はオイルとしての性能を徹底的に追及していますので、エンジンオイルとしては最高の油膜保持性、洗浄機能、耐久性、安定性などを誇っています。しかし、分子が細かいために旧車などのエンジン内部のクリアランスが広い車種には向きません。また、その浸透力の高さからガスケットを浸透してオイル漏れを起こすなどの問題も起こり得ます。

最新ハーレーとの相性はバツグンですが、エボリューション以前の車両に使う場合はこうしたデメリットを理解しておく必要があります。