視線は遠くに向けて車体が起きたら一気にブレーキをリリース

車体が起きたら一気にブレーキをリリース

2014年5月21日 Category - ブラインドコーナー Comment : 0

前輪のブレーキングのあんばいで車体が起きる感覚をつかんだら、そのテクニックを活かして次のステップへいきます。実際のテクニックはここからですので、気を引き締めて頭に入れてください。

車体が傾いている状態でフロントブレーキをジンワリ掛けると、車体が自然と起きてきます。このときに、入力していたブレーキレバーを一気に勢いよくリリースします。すると、起き上がった車体が再び傾くと同時に、“クイッ”と突如、進路を内側に取って曲がり出します。ここで注意したいのは、ブレーキングして車体が起き上がるのと同時に体も起こさないこと。必ず体をリーンさせた状態を保つことです。そうすることで車体が起きても、体の重心はイン側をキープしているので、ブレーキをリリースしても元の重心位置に車体が自然と戻るのです。

視線は常に遠くへ向ける

そして、このバイク特性を理解しておけば、いかなる状況下でも冷静な対処が出来るようになります。コーナーを進入した後に、先のカーブが急で、このままではうまく曲がりきることが出来ないと判断したら、先程の要領でブレーキをジンワリと入力。車体が起き上がるのと同時にブレーキを放せばクイックな進路変更と共に、安心してカーブを曲がりきることが出来ます。このテクニックを発揮するためにも、視線はセンターラインなど身近なところに置かないで、常に遠くへ向けるようにしてあげます。

このライディングテクニックは応用も利きます。コツをつかんできたら、直進からコーナーの入り口に掛かる直前で既に、クイックなコーナーリングが行えるのです。ブレーキングで車体を起こして一気にリリース。この理屈を徹底的に体に覚え込ませば、誰もがウットリするような走りも決して夢ではありません。また、こうしたブレーキングタイミングと重心バランスの関係は、知識がなければ絶対にできませんので、時間を掛けてゆっくり学ぶ姿勢が大切です。