停車時のニュートラルの出し方
ローギヤに入れたままエンジンを停めて、再度スタートするときにニュートラルになかなか入らなくて困ってしまっている。そんなライダーは意外と多いものです。これは単に、止まるときに「ニュートラルを出すのが面倒くさい」と、そのままエンジンを切って停車。または、停めてた時に何かの拍子でギヤが入ってしまった。主にこの2つの理由に拠るものでしょう。
そして、停車時にギヤが入った状態から簡単にニュートラルに入れるにはコツがあります。経験した人であればお分かりでしょうが、ハーレーの場合、このニュートラルに入れる操作は一筋縄ではいきません。シフトペダルを上や下に入れてもグニュッ、という冴えない感触で言うことを聞かないのです。リキんでシフトアップすればニュートラルではなくセカンドギヤに入ってしまうなど、とにかく焦るほどに思うようにいかないのです。
これには構造上の理由が明確にあって、それはギヤシフトを司るトランスミッション内部のドッグと呼ばれる部分がうまく噛み合っていないからなのです。このドッグと呼ばれる部分がカチッとはまればニュートラルがスムーズに出るですが、停車時は前後に負荷が掛かってしまっているために動きが渋く、狙い通りの動きをしてくれないわけです。
クラッチは切らずにやること
では、このミッション内部のドッグを機能させるにはどうするべきか? 具体的な操作を見ていきます。まず、クラッチ、ブレーキレバーは握らずにハンドルを両手で支えて、シフトペダルをつま先で軽く上に押し当てながら、車体を前後に少しずつ動かしてみます。繰り返しますが、クラッチは切らずにやることがクイックかつ確実に行うポイント。すると、今まで入らなかったのがウソのように、スッとニュートラルを出すことが出来るのです。このように、ハーレーの場合ちょっとしたコツを覚えておけば、実際に役立つことが多いもの。
注意点としては、苛立ったり焦るあまりに、力ずくでシフトペダルをカチ上げようとすると逆に上手くいきません。ステップに土踏まずを乗せて、そこを中心に落ち着いて、軽く操作してあげるのが重要。また、ハーレーの場合は、エンジンがかかった状態でもニュートラルがなかなか出ないという同じ症状に出くわすことがありますので、そんな時は同様に落ち着いてコントロールしましょう。
◆ 【基本操作】他のポイントも合わせてご覧ください ◆
ハーレーの乗り降りのポイント
◇ スタンドの出し方
◇ 起こしにくいバイクの対処法
◇ 怖くないバイクの降り方
停車時の取り回しとバックのコツ
◇ 左右の足つきをスムーズに入れ替える
◇ 押し引きは車体を腰に寄り掛けるイメージで
◇ 停車時のニュートラルの出し方
◇ またがった状態でのバックのやり方
◇ バイクから降りた時のバックのやり方
知って得する、停車と発進時
◇ 停車する時のクラッチワーク
◇ 停車前にニュートラルに入れる方法
◇ 発進時は片足の体勢をキープ
◇ クラッチを放すのと同時に、アクセルを開ける
低速走行でのふらつきを防ぐコツ
◇ 低速時のバランスはシートの座面で取る
◇ 低速走行ではシート位置を前に
◇ 安定感を得るには後輪荷重で
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