バンク角の変更では、大きな効果は見込めない

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低中速でコーナーリングしている時に陥りがちな、バンク角と旋回半径の誤解について触れておきます。まず、ある一定の中速域で走っているとしましょう。この時、カーブをクリアするために、例えば20度車体をリーンさせているとします。そこで、旋回半径をより短くするためにバンク角をもう10度増やして30度まで倒し込んだとします。もちろん、傾斜角が20度のときに比べればより角度がついた状態で曲がれるようになります。

 

しかし、ここで肝心なのが、角度が付くと言っても、10度寝かしたぐらいではさほど目立った効果は得られないということ。自分のイメージでは20度から30度へと1.5倍の傾斜角が加わるわけだから、それなりの角度変更と旋回半径の短縮を期待してしまいます。ところが、実はそうでもないのが現状なのです。そもそも、車体のバンク角が20度と30度のときでは、旋回半径は大して変化しないということを知っておく必要があります。

 

 

直進安定性によりさほど強く曲がらない

元々がそれほど変わらないのに、走行時に目立った変化が起きるはずもありません。しかし、ライダー側は不思議と期待してしまうものなのです。まず、ターンの途中で車体の傾斜角を増やしても、自分が思うほどに旋回角を強くは出来ないということを知ること。そのためにも一度、練習するための日を設けて安全なワインディングで体験しておくのも手です。

 

低速域であってもさほどの効果が見られない、走行時のバンク角の変更ですが、これが中速域になると尚更です。スピードが乗ってくるほどにバンク角が20度と30度の差は無くなって来るのです。自分のイメージとは裏腹な状態になってくるということですね。ではなぜ、これほど大した変化が生まれないのか。それは、バイク自体の直進安定性が大きいのと、もうひとつ忘れてはいけないのが、この安定性によってライダーがついつい安心してしまう気の緩みも考えられます。

 

 

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 バンク角の変更では、大きな効果は見込めない
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 コーナーリング前はキッカケ入力を忘れずに
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