ブラインドコーナーではエンブレではなくブレーキングで十分に減速する

ブラインドコーナーでは十分な減速から

2014年5月19日 Category - コーナーリング Comment : 0

コーナーは大きく二つに分けられる話をしました。前述の“出口の見えるコーナー”、そして今回の“先の見えないブラインドコーナー”です。コーナーの先がどうなっているのか分からない不安は、ベテランライダーでさえ緊張してしまう人がいるほど。進入前に十分スピードを落としておくことを、まずは押さえておきましょう。

ここでやりがちな操作法があります。減速をシフトダウンのみに頼ってしまい、回転数も落とさずにギヤをガツンガツンガツン！　と一気に下げてしまう、ラフなシフトコントロールがそれです。これはブレーキングのコツを知らないライダーに多く見られる操作で、特にフロントブレーキを掛けたときに加減が分からず、入力が強すぎてグッと前のめりになってしまう。それを怖れてライダーが逃げ道としてこのシフトダウンを用いるケースが多いようです。

でも、十分に減速しないでシフトダウンすれば、エンジン回転は当然「ブォーン！」と上がってしまいます。乗ってる本人としては、それだけ盛大にエンジンブレーキが効いているのだから大丈夫だという根拠のない安心感を得ていることが大半ですが、これもまた誤解に過ぎません。

エンブレではなくブレーキで十分に減速する

急に強いエンジンブレーキが効くと、リアタイヤがキュッとスリップしてしまう危険性があります。これは直線路を走っている時でもハンドルが振られビックリしますから、ちょっとでも車体がバンクしている時であればバランス感覚のある人でなければ転倒する恐れすらあります。

スリップの他にもエンジン回転が高い状態だと、エンジン内部の慣性力で、車体が傾く動きを阻止する力が働いてしまいます。車体が重く感じて思うようにバイクをリーンさせることができない恐怖感はカーブでは命取りになりますので、シフトダウンのみに頼らずブレーキングを使い十分な減速をすることは何よりも肝心なのです。